ども、おっさんマガジン編集長です。
気が付いた時には友人や家族が借金を抱えていたという事はないでしょうか。
何年かぶりに会う兄弟や昔の親友が
実は生活に困って消費者金融から借り入れがあり
にっちもさっちもいかない状況。
でも、日本においてはお金の話はタブーみたいなところがあるので、
気が付いた時にはすでに首に回らない状況だった、なんてことも起こりえます。
ですので、今回は自分のキャパを超える借金を一度抱えてしまうと、
気付かぬうちにどんどん増えてしまう仕組みについて考えていこうと思います。
借金について考えていたら、これはそのまま資産運用の考えと同じだなと思うに至ったので
それについての考察も交えて行ければと思います。
なぜ借金は増えていってしまうのか
普通の人が誰かに借金をすると、当然利息をプラスして返して行かなければなりません。
この利息、金利とも言いますがこれは、
貸付金額によって、利息制限法と出資法により厳密に決められています。
利息制限法では、金融業者から借り入れた場合も、個人間での場合も年利最大20%。
出資法では、金融業者の場合は変わらず20%ですが、個人間では、最大109.5%となります。
それでは詳しくみていきましょう。
貸付金額ごとの上限金利 (金融業者から借り入れた場合)
- 元本が10万円未満の借金の金利は年20%まで
- 元本が10~100万円未満の借金の金利は年18%まで
- 元本が100万円以上の借金の金利は年15%まで
この金利が元本の返済とともに、借金をした人々をより一層苦しめることとなります。
上記から金融業者が、20%を超える利息を請求した場合には、出資法違反となります。
トイチ(10日で1割の利息)という単語を
映画やドラマで見たことがある方もいると思いますが、
パーセンテージにすると10日で1割という事は、1日1%の利息。
一年で365%の利息です。えらいこっちゃ((+_+))どう解釈しても完全に違法。
利息制限法の場合も、出資法の場合も、金融業者が請求できる利息は20%です。
それ以上は違法です。
20%を超える場合には出資法違反となり、刑事罰での罰則が請求されますが、
これは、利息制限法は取り決めこそあれ、罰則が存在しないので、
出資法での違反を追求されることとなります。
出資法における上限金利 (個人間での貸し借りの場合)
個人間のお金の貸し借りにについては、一日あたり0.3%が上限とされています。
1年365日であれば、0.3×365日=109.5%です。
個人間やりとりの場合は、
利息制限法では金融業者と同様に20%が上限ですが、罰則が存在しない為、
出資法を参照し、109.5%を請求することも出来ます。
109.5%の年利[0.3%/日] って実はかなりヤバイです。
もし100万円を借りた場合の30日後の利息は
100万円×109.5%÷365日×30日=9万円/月
利息だけで9万円です。100万円を借りないといけない人が
たった一か月で、ほぼその10分の1にあたる9万円を作り出せるとは思いません。
個人間での貸し借りの場合においても、当然契約書を結ぶことが多いですが、
109.5%で合意していたとしても、後になって利息制限法である20%以上の利息分の返還を
求められることがよくあるそうです。
このことからも、のちのちのトラブルを回避するためにも、
個人間においても、20%を上限とする場合が多いと聞きます。
年利が20%で100万円借りた場合の30日後の利息は、
100万円×20%÷365日×30日=16,438円になります。
これは利息のみの金額です。
これ以上の金額の返済を行い、元本を減らして行かなければ、
一生借金が無くなることはありません。
一年で20%を支払うということは、
5年で100%の利息を支払うということです。
ということは、金融業者は利息分だけでも回収していれば、
5年ですべての貸付金額を回収することが出来ます。
それ以後はリスクゼロでまる儲けしかありません。
なので、悪質な業者は元本を支払わせようとせずに、利息だけ徴収しようとします。
もしくは、新たな貸し付けを行い、借金の元本をさらに増やさせようとします。
また、一度消費者金融で借り入れをすると、借金が減ってきたころに
「借り入れ上限増額のお知らせ」や、聞いても無いのに他の消費者金融から連絡が来て、
借金をするきっかけを増やそうとしてきます。
怖い情報網ですね。カモはみんなで共有します。
借り入れ契約の有効期限 時効
元本を返金していかなければ、一生借金が無くなることはありませんとお申しましたが、
一方で、借り入れした先が、金融業者でも個人間取引でも、
「時効」というものが存在します。
・金融業者から借金の場合:5年
・個人間借金の場合:10年
この時効は、借入してから5年や10年経過すれば、
自動的に借金を返す必要が無くなるわけではありません。
借りた先に時効を主張して、相手に認めて貰わなければいけません。
また、この5年や10年の間に返済していたり、
相手から催告の連絡が来ている限りは、
残念ながら時効が進むことはありません。
細かいルールがありますので、
時効成立を証明するには法律の専門家の相談が必須かと思います。
また、真剣に借金について悩まれている方は、
こんな、困った兄貴の借金処理をして
断片的に借金について勉強をして
ブログを書いてるような輩のいう事を参考にするのではなく、
司法書士さんや弁護士さんなどしかるべき人に相談してみてください(-。-)y-゜゜゜
金額によっては、司法書士さんの範疇外になり
弁護士さんしか対応できない場合もあります。
初回相談無料などネットで調べればすぐ見つかると思うので、
その際に聞いてみてください。
過払い請求や債務整理も含めて、
自分では考え付かなかった解決方法を提示してくれるかも知れませんよ。
債務整理とは
借金を清算する方法として、
本当に返済が行き詰ってしまった借金の場合には、
各種債務整理を検討することになるかも知れません。
- 自己破産
- 個人再生
- 特定調停
- 任意整理
各種債務整理については、詳しく説明しているサイトも沢山あるので、
ググってみてください。
ただ、借金こそ清算できますが、各種信用情報機関に情報(通称:ブラックリスト)が登録され、
最大10年間に渡って車や家のローンはもちろん、クレジットカードも審査に通らなかったり、
難しかったりするといった制約も発生します。
その後の人生においても、信用を棄損することはあってもプラスに働くことはありませんので、
借金は返済計画に基づいて行いましょう。
ここまで借金の法律面から見てきましたが、
そもそもなぜ借金をしてしまったのか。
借金をせざるを得ないような事由だったのか。
その借金となった原因を解決しなければ、今現在の借金をクリアしたところで、
また元の木阿弥です。
なぜ借金をしてしまったのか
そもそもなぜ借金を背負う事になったのでしょうか。
- ギャンブル
- 事業の資金繰り
- 買い物
- 旅行
- 学費
- 失業
- 引っ越し
- 冠婚葬祭
人によりそれぞれで、様々な借金の理由があると思います。
引っ越しや冠婚葬祭なら一時的で、
その後の生活のやりくりだけで調整可能な気がします。
しかし、それが資金繰りの問題やギャンブル、失業などである場合、
今はやり過ごせたとしても、根本にある問題、
資金繰りであれば経費削減・売上改善、ギャンブルであればまず辞めること、
失業であれば再就職などすることにより、
問題を解決しない限りまた来月には同じような問題が発生します。
また、上記のように借金の原因を明確に認識できている場合はまだ良い方です。
これが、色々な要因がからみあっての借金であったり、
なぜだか良く分からないけど、毎月少しずつお金が足りないなどの状況の場合は
まずその原因を突き止める必要があります。
そのような原因を正確に把握できていない人は、
月々の自分の出費も把握できていない場合が多いのではないかと思います。
先日ブログでまとめたように、毎日何に自分がお金を使っているのかを把握することは
とても大切です。良かったら参考にしてみてください。

まずは日々の自分の生活をやりくりするにはお金がいくら必要なのか、
もしその支出に対して収入が少ないのであれば、何を削る事ができるのか。
支出が収入を上回れば立ち行かなくなるのは必然です。
月々の返済が滞ると起こること
お金を借りたら返さないといけません。これは人として当然のことだと思います。
タイの場合は、人にお金を貸すときはあげるつもりで貸しなさいというか、
そもそも貸すなんて言わずにあげなさいと言われますが、
やっぱり、ウルフルズの借金大王ばりに「貸した金返せよ」ですよね。本音は。
まぁ、貸した方が悪いっちゃ悪いですが((+_+))
もし年利20%で借金をしたとして、
それに加えて元本も返済も行っていかなければなりません。
お金を借りないといけない状態なのに、
さらに借りた金額に20%を加えて返済していかなけばならなくなります。
これが借金ではなく、逆に資産運用の場合だったらどうでしょうか。
複利ではなく、単利の場合でさえ、5年で資産が倍になります。
そんな確実で美味しい投資があるなら、だれでも飛びつくくらい
異常に高い利率です。
20%もの利回りの投資なんて、詐欺などを疑ってかかるレベルに高いですよ。
それが国が法律で認めてしまっているのが借金の制度です
もし、その20%の利率を返すことが出来なかったらどうでしょうか。
100万円を借りたとして、来月の返済が出来なければ、16,438円が元本に追加され、
1,016,438円になります。その後は下記の通り増えていきます。
- 30日後 1,016,438円 [1,000,000円×20%÷365日×30日]
- 60日後 1,033,146円 [1,016,438円×20%÷365日×30日]
- 90日後 1,050,129円 [1,033,146円×20%÷365日×30日]
- 120日後 1,067,391円 [1,050,129円×20%÷365日×30日]
4ヶ月後には、5%ほどの利息が追加され、
100万円の借金が105万円になっています。
たった5万円と思うかも知れませんが、
逆に何もしてないのに勝手に5万円も現金が増えていたら嬉しいですよね?
実際には、4ヶ月も滞納する前に何かしら貸付金回収の動きがあると思いますが、
もし滞納を続けていくとすると無限に借金が増えていきます。
資産のタネもそうですが、一度借金のタネを作ってしまうと、
坂道を転げ落ちるように大きくなって、自分ではコントロールが効かなくなります。
コントロールが効かないほど資産が増えていく分には一向に構いませんが、
借金が増えていくのを黙ってみているわけにはいきませんね。
まとめ
ビジネスや不動産経営など、将来のお金を得る「投資」のための借金は良いです。
しかし、日々の生活や買い物やギャンブルなど「消費」のための借金はダメです。
消費者金融で借り入れしないと生活していけないのであれば、
日々の生活自体を見直す必要があると思います。
しかし、身体的・精神的に問題があって、
借金しないとやっていけないとおっしゃるのであれば、
消費者金融で借金するのではなく、生活保護など行政に相談することも検討してみてください。
私個人としては、このブログを読んでくれている方々には、
無駄な借金ではなく、良い資産を作っていって頂けることを願っています。
いい大人がクレジットカードの一つも持っていないなんて、ちょっと情けないです。
しかし、地に足つけて生活し、借金ではなく資産を作っていきましょう
ではでは。