世の中にはよく分からない横文字や似たような言葉がたくさんあります。
日々の生活の中で、なんとなくわかってるつもりになっているけど、
ほんとうのところ実はあまり良く分かっていない言葉。
そんな、【分かっている「つもり」になっている言葉】を読み解くシリーズ。
まずはじめの言葉として選んだのは、
パラダイムシフト[Paradigm Shift]です。パドルシフトではありません。

何かがシフトして動いて変化してくんだろうなぁ、
乗り遅れちゃいけないよ的な話をきっとこの人はしてるんだろうなぁ。
くらいになんとなく思っていました。
実際は、Paradigmの意味もよく分かっていません。
ふと思い出しました、英語の受験勉強で先生によく言われたあの言葉。
「分からない単語が出てきたら、周りの文面をよく読んで類推しなさい。」
言われたことがある人も多いと思います。
でも、これって、受験勉強という限られた時間の中で、かつ、
勉強が足りていない受験生に向けて言う言葉であって、
本来は言葉の意味なんて類推するより、
すでに正しく認識しているほうが絶対に良いはずです。
類推はあくまで推測であって、
それが正しい理解かどうかは分かりません。
大学受験程度であれば良いですが、
大人になり社会人になって
知ったかぶりをしている諸先輩方を見ると、
本当に恥ずかしく思うし、絶対に尊敬できません。
なので、数多くの言葉や知識は、正しく認識しましょう。
勘違いや間違ったことをいう事もみんなあると思います。
ただ、学んでいこう吸収して変わって行こうという気持ちを
常に持っていることが一番大切だと思います。
ということで、社会に溢れるよく聞くわりに、本当はよく分かっていない言葉に
注目して勉強していきます。
パラダイムとシフトを分解して考える
パラダイム
アメリカの科学史家クーンが科学理論の歴史的発展を分析するために導入した方法概念。科学研究を一定期間導く,規範となる業績を意味する。のちに一般化され,ある一時代の人々のものの見方・考え方を根本的に規定している概念的枠組みをさすようになった。
引用:三省堂 大辞林
簡単に言うと、その時代における当たり前の考え方や捉え方ですね。
また、言葉のニュアンスとしては、規範性/共有性/非連続性/排他性が含まれます。
ここでワンポイント。
「米語」はアメリカ英語、「英語」はイギリス英語としてこのブログでは使っていますが、
言葉のニュアンスというのは非常に大切で、
間違った使い方をすると人を怒らせたり誤解を与えたりします。
米語でsmart と cleverという言葉には同じような意味合いもあります。
どちらも「賢い」とかそんな意味で間違いはないのでですが、
cleverの方には、「ずる賢い」というニュアンスが含まれます。
なので、もし使用する際には、シニカルな顔をして言わず、
称賛と尊敬のまなざしで言うようにしましょう。
「シニカル」については、別途調べてみてくださいね。
シフト
移動・変化・転換など、変わる・変えることです。
パラダイムシフト
その時代における常識や当たり前の捉え方が非連続的・革命的に変化すること。
例えば、カメラ。今は昔のように一眼レフの大きなカメラを持ち運ばなくても、
かなり高性能なスマホカメラで撮影することが出来ます。
私たちが学生の頃、ポケベル全盛期の休み時間に公衆電話に並びながら、
こんなことになるなんて思っていた人はほとんどいないと思います。
その頃から比べると、何度も非連続的に私たちの当たり前が変化していっています。
モバイル革命で見るパラダイムシフト
通信手段の進化は私たちに革命をもたらしました。
現在では、「通信」という枠組みを超え、金融業界にまで影響を与えています。
iphoneが革命を起こしたと思っている方も多いですが、iphoneが登場する前に、
ガラケーが登場した時点ですでに、小さなパラダイムシフトは沢山起こっていたのです。
①まず家のそとからでも電話できるようになった。(家電⇒PHS、ガラケー)
⇒パラダイムシフトで高額だった電話加入権が何それ?おいしいの?状態に。
②携帯にカメラが付いた(写メ:画質はまだ悪い)
⇒パラダイムシフトでまずフイルムの使い捨てカメラが市場からほぼ消える。
③携帯でインターネットが出来るようになっちゃった。
⇒パラダイムシフトで携帯により直接個人にマーケティングできる時代になり、
紙媒体の広告ツールに影響を及ぼし始める。
④スマホでビデオも写真も高画質で撮れるしネットで動画も見れるようになっちゃった。
⇒パラダイムシフトでYouTubeの台頭しテレビ業界が窮地に。
スマホカメラの台頭でまずデジカメが市場から消えつつある。
一眼レフはミラーレス市場で戦おうとしているが、
軽量化・縮小化の流れ対抗できるのか…?
⑤スマホでお金が払えるようになっちゃった。
⇒パラダイムシフトでATMの稼働も落ち手数料も取れない割に
設置費用とメンテなど手間が掛かる。お金の概念が変わりつつある今、銀行の生き抜く道は。
まとめ
携帯電話一つとっても、私たちの身の回りでもパラタイムシフトが
起こっている事が理解できると思います。
これらは非連続的に発生する為に、いつも気を付けていないと、
いつの間にか世の中の常識から取り残されて、少数派になっていることがあります。
昔ながらの言葉で言えば、「先見の明」。
実は周りの人よりも必ずしも先んじている必要は無いと思います。
気づいた時に、もう遅いとあきらめるのではなく、
気づいたその転換点を以後活かせるかどうかが大切。
このパラダイムシフトによってひと儲けする人、会社が潰す人、仕事を得る人、仕事を失う人。
色々な人が居ますが、常にアンテナを張り、今何が起きているのか、
これから何が起こり、何が求められるようになるのか、
そこに今の自分とのギャップは無いのかを模索しながら、
生き抜くチカラを少しずつ身に着けたいですね。
ではでは。