今回はちょっと難しい問題について書きたいと思います。
それは、私がサラリーマンを継続しながら株式投資をやると決めた時から
なんとなく気付いてはいたのですが、
最近その矛盾を鮮明に意識するようになってしまったので、
改めて考えをまとめておこうと思いました。
サラリーマン投資家として矛盾していること
資本家に1人の単なる従業員としていつまでも搾取されないために、
「株式投資で経済的自由を得る事」が目標にも関わらず、
その自由を得るための株式投資をする対象である企業の成長や成功は、
自分と同様に搾取されている従業員の能力や努力や犠牲に
依存しているという矛盾
このブログの読者さんはサラリーマン投資家や、
少なくとも投資を検討している方が大半だと思いますが、
皆さんが投資を始めた、もしくは今後始めようとしているのはどういった理由からでしょうか。
投資の目的は「お金」を増やすこと
- お小遣い稼ぎ
- 老後資金の足しに
- 1億円貯めて大金持ちに!
様々な理由があるとは思いますが、
つまるところ「お金を増やすこと」に集約されると思います。
そしてほとんどの人が今「本業」が別に他にある方々ではないでしょうか。
投資家ではあるが、本業はほとんどの方がサラリーマン
そしてこの「本業」には、公務員も自営業の方もいらっしゃると思いますが、
大半の方が一般企業のサラリーマンの方々だと推察します。
私もそうですが、サラリーマンが投資をする目的なんて、
今勤めている会社がいつまで現在の給与を払うことが出来るのか、
いつリストラの憂き目にあうのか、老後の生活は?会社の業績は?
年金とりあえず払ってるけど俺たち実際問題どれくらい貰えるの?
など、会社や社会に対する不信感から、
会社に依存しない「経済的自由」を得る為の手段としての
株式投資ではないでしょうか。
会社が信用できないのに、会社の株を買う矛盾
自分が勤めている会社と、投資をする会社は違うとはいえ、
同じ企業体であり、株主が居て、経営者が居て、従業員が居ます。
どんなセクターの企業だろうと、それが
エネルギー関連だろうが、資源だろうが、鉄鋼だろうが、サービスだろうが、
飲食だろうが、金融だろうが、今はやりのサブスクだろうが、
株主・経営者・従業員という構図は絶対に存在します。
サラリーマン=従業員
当たり前ですが、私たちサラリーマン=従業員です。
そして従業員であるサラリーマンが、
将来に対する不安や、会社に対する不信感、経済的自由を夢見て、
株式投資をしています。
そして、株式投資をしているサラリーマン投資家が、
会社の仕事に100%全力を投じている方っているんでしょうか。
当然就業時間内は会社の仕事に集中するとしても、
投資をやる前、新社会人として入社した時や、中途入社した時など、
今と同じメンタルで仕事に臨んでいたでしょうか。
少なくとも投資を始める前よりも、会社や仕事に対して熱意を持って仕事に臨んでいたのではないでしょうか。
就業時間外に仕事・業務関する知識の勉強をしたり、
社会人・サラリーマンとしての自己啓発本を読むなど時間もお金も多少なりとも
使っていたのではないでしょうか。もしかして私だけでしょうかw?
勤める企業がブラック企業かどうかは別として、程度の差こそあれ、
100%1分たりとも漏れなく残業代が出たり、仕事に関する勉強に費やした時間や費用を全部会社に請求できる企業などないと思います。
これらは、「やりがい」「夢」「自己実現」みたいなあいまいな言葉だけど、
株主や経営者に都合の良い素晴らしい考え、
今現在も、もにゃもにゃと曖昧に流されていると思います。
まさに搾取。
労働の対価としての給与
現在の日本において、「労働の対価としての給与」に満足している方で、
不満がない、満足しているという人はごく一部だと思います。
ワーキングプアとまでは言いませんが、日本全体の平均年収、
中央値が360万円とか言われている世の中で、まさに朝から晩まで働いて
これで満足する人っているんでしょうか。
私は高校を卒業した後、大学に行く際に田舎を出て、
それからは東京・神奈川もしくは海外でのみ生活をしているので、
日本の関東以外での生活に掛かる費用感が分かって居ません。
しかし、少なくとも360万円の額面で、これいじょうは必要ないなんて思う人はまれだろうし、
これが中央値ということは、360万以下の方も沢山存在するということです。
俺は、会社からもらう給料だけで十分。定年まで続けていくつもりだし、
わざわざリスクとってまで投資で増やすなんて必要ない
って思える人は、会社に搾取されてるなんて思わないだろうし、
こんなブログのこんなところまで読み進めていないでしょうから
無視するとして、大半の人は
労働の対価としての給与に満足なんてしてないってことです。
満足してないから投資をする
私たちサラリーマンは、朝から晩まで、
少なくとも一日24時間の内、8時間以上は仕事のために私たちの時間を捧げています。
時間=命でもあるので、まさに命を削って働いているということです。
それに納得がいかないから私たちサラリーマン投資家は投資をするわけです。
そんな会社での働き方に納得がいっていない、なるべく楽をして省エネで仕事をやり過ごそうと思っている人間が、
きっと同じように納得がいってない従業員がいるであろう他の会社に
大切な資金を投じて投資をし、その企業の成長を期待するって
やっぱり矛盾してますよね。
会社が信用できないから投資をしているのに、
結局どこか他の違う会社を信じて投資をするという本末転倒さ。
この考えっておかしいでしょうか?間違っているでしょうか?
矛盾を解決するための投資のポイント
給与に対する労働はそれなりにする。貰える給与程度に働く。基本頑張らない。
これが企業から給与を貰っている従業員のマインド。
これにはとても主観が入る余地があり、盛大な個人差があるとは思いますが、
基本「従業員はやる気ない」と考えることが矛盾を取り除く手段だと思います。
これはタイのやる気のないセブンの店員さんに限った話ではなく、
日本の企業においても、世界中どこにおいても言うことができ、
これを基本として感がることで、矛盾がなくなります。
上記をベースをして考えた上での、ある企業に対する投資可否の判断は、
従業員が頑張らなくてもその事業や企業に成長性はあるかどうかが
とても重要だと思います。
従業員の頑張りや努力次第で企業の業績が左右されるとか、
まず人に依存している時点でアウト。
先ほどのセブンは、どれだけやる気のない店員が居ても使いますよね?
エアーアジアの席がどれだけ狭くても、飯がまずくても使いますよね?
病院はこれから高年齢化していく中でなくてはならないものですよね?
ということで、長々と書いてきましたが、
私が長期投資をする場合はこの
従業員がやる気なくても企業の成長が期待できるかどうかも考えて投資することで
ある企業の、やる気のないイチ従業員でもある自分が、他の企業に投資をする矛盾を
解決できるかと思って実行しています。
ではでは。